第11章 真白の謎
「えーと説明いるよね?」
宿儺にぎこちなく聞いた環
「当たり前だろう」
「どこから話せば良いのかしら……」
環は頭を抱え、唸っていた
「そうね、まずは“彼奴”のことを話したほうが良いわね」
「その“彼奴”とは何だ?」
「それは真白の中にいるものよ、詳しく調べても何も出てこない、唯一分かったことは呪霊では無いことね」
「どういうことだ」
「そのままの意味よ、私にも分からなかったし真白の母親である玲花ですら分からなかった」
「あの女でもか?」
宿儺と環は玲花と古い関係であった為どんな人物か分かっていた
「ええ、だから私は真白の中にいるものを“巣食うもの”と呼んでいるわ」
「その巣食うものとは真白に危害を加えるのか」
「それは彼奴次第ね、今は大人しくしているけど後々覚醒なり進化したら真白はどうなるか分からない」
「……」
宿儺は環の言葉を聞いて黙ってしまった
「これは私の考察なのだけど真白に呪力が無いのは彼奴のせいだと思う、何故ならあの子の姉……雪花は呪力があったわ」
「成程な、真白は呪力があるが巣食うものによって無くなったとお前は言いたいわけだ」
「その通り、そして彼奴は真白の呪力を吸い取り、私がかけた封印を破る……という感じね」