第6章 五条家脱出作戦 〜当日〜
馬を走らせ、気付いたらお昼になっていた
ふたりは小さな村に入り、そこでお昼休憩を取っていた
「もうお昼か〜〜」
「今頃五条家では私と雪花ちゃんがいなくなって騒ぎになっていそう……」
「なるべく離れないとね、ここってまだ五条家が所持する土地でしょ?」
「流石は五条家、莫大な土地を持っている……一晩過ごすには何処かの宿に泊まらないと……五条家が所持する土地で」
「何嫌味?真白も嫌味を言うようになったのね」
「まぁね、五条家から出たからかな……」
真白は何かを思い出したように懐から札を出す
そこにはびっしりと読めない文字が書かれていた
「この御札……使う機会が無さそうな気がする」
「それって出る前に叶が渡してきたやつ?でもあれでしょ、お守り代わりなんじゃない」
「そうかもね」
「そろそろ出よう」
「うん」
ふたりは馬に乗ろうと馬小屋へ向かった
「雪花様が居たぞ!!」
「当主様に報告だ!!」
後ろから声がして振り向くとそこには五条家の家臣がいた
それはひとりだけではなくおよそ10人くらいの人数
「隣にいるのは真白か?」
「な!?」
「ゆっくりしすぎた、今すぐ出よう」
真白は雪花の手を引いて馬小屋に入り、急いで村から出た