第6章 五条家脱出作戦 〜当日〜
「流石真白、頼りになるわ」
「私が前に乗るから雪花ちゃんは後ろに乗って」
(この先が思いやられる……)
真白と雪花は馬に乗り、叶の方を見た
「じゃあね、叶」
「当主になっても父様みたいにはならないでよね!!」
「ははっ、気をつけるよ、じゃあね、真白、雪花」
真白は馬の綱を握り、走り出す
とうとう五条家の屋敷を出ていった
そしてふたりを乗せた馬は高原を走っていた
「意外とあっさりと行ったね」
「そうだね、もうあの場所に戻ることはない」
「どうして母様はあんな奴と……」
「そんなの、大人にしか分からないと思う、でもいつかはわかるんじゃない?」
(もしかして父様と母様は許嫁だったのかもしれない)