第6章 五条家脱出作戦 〜当日〜
「よし!!準備万端ね、真白、懐刀持った?」
「うん、肌見放さず持ってる」
(宿儺様に会いたかったな、よりによって何で2日も会えなかったのだろう……)
「本当にやるんだな」
「当たり前でしょ!こんな家出ていってやる!!」
「あはは」
「叶さん、ありがとうね、私達の為に」
「いいんだよ、真白、俺も雪花と君の幸せを願ってやったことだから」
「私からも礼を言うわ、あなたがいなければこの計画はなかった」
「絶対に成功しろよ」
真白と雪花が頷く
「にしても少し寒いわね」
「真夜中だからかな……」
「こんな日だったわね、あの日も……」
雪花が言った“あの日”は恐らく美桜家が滅んだ日であろう
「そろそろ行こう」
「うん」
雪花が意気込み、馬に近づいた
「……あの〜非常に言いづらいのですけど……」
「雪花ちゃんどうしたの?」
(まさか馬の乗り方が分からないとは言わないだろうね)
「馬ってどうやって乗るの?」
「雪花ちゃん……考えていなかったんだね」
「どうするの?ここまで来たら引き返せないよ」
叶が少し焦ったように言う
「はぁ……私、馬の乗り方分かるから安心して」