第35章 人生の終わり
長年戦ってきた真白は自分に死が近づいていることを分かった
(ろくに仇すら打ち取れない……せめて宿儺様の首だけでも見つけたかった……)
真白の視界がぼやける
全てを諦めるよかのように真白は目を閉じた
真白の頭には裏梅や水蛇達、宿儺との思い出が頭に過る
辺りには桜の木々があり、桜の花びらが舞っている
真白はそれを見ながら目を細める
(私に来世があるのなら……その時は一緒に宿儺様と暮らせたらいいな……)
真白の体に月明かりが照らす
儚い願いを持ちながら真白はゆっくりと目を閉じ、暗闇の中に意識を持っていかれた
こうして名家に生まれた少女、美桜真白……否五条真白の人生は幕を閉じる
彼女は普通とは程遠い幸せを得て、長い眠りにつこうとしたのだった