第32章 真白の全力
かまいたち事件から数日後、真白と宿儺は屋敷でゆったりとのんびりして過ごしていた
「平和ね~」
お茶をすすりながら真白はのほほんとしていた
真白の膝の上には宿儺の頭があり、どうやら膝枕をしているようだ
気まぐれに真白は宿儺の頭を撫でてみる
「おい」
ギロリと宿儺に睨まれたが真白はお構い無しに頭を撫で続ける
「分かってるわよ、でも宿儺様の頭が悪いからね……なんか撫でてると気持ちいいわ」
「……俺の頭を撫でる女などお前くらいだ」
「ふふ、妻である私の特権ね」
嬉しそうに真白は宿儺の頭を撫で続ける
「!?」
宿儺はガバっと真白の膝から体を起こす
「どうしたの?」
「何か来るな」
「え……?」
“ドーーン!!”
外から爆発音が聞こえる
(えー何!?)
急いで真白は宿儺と玄関を出るとそこには壊された門とひとりの人影が見える
「ッ!?」
真白はその人物をよく知っていた
「何で……」
怯えた声で言葉を絞る
門を壊したであろう人は真白の存在に気付く
(五条……和真)
なんと襲撃してきたのは真白の父で五条家の前当主、五条和真だったのだ
「今さら何をしに……」