第29章 最恐の大異変 〜参〜
「いいね、それ」
真白が賛成した
「ちょっと玲花、私と鈴音は初対面よ!!一体何を話せば__」
「異論は認めませーん、それじゃあ真白、行きましょ」
玲花は真白の手を引っ張り、鈴音達から離れて移動した
残されたふたりは……
「母さん」
「……えっと……私に娘がいたなんて驚きね……鈴音、よく頑張った」
ぎこちなく涼葉は微笑み、鈴音の頭を撫でた
鈴音は母親に頭を撫でられ、少し照れた顔をした
一方、真白と玲花はというと……
「真白、あんた幸せになりさないよ」
「どうしたの急に」
「師匠である私からの命令よ、あんた好きな人いるでしょ?」
「ッ!!」
(何故わかるのよ)
「あれ図星?分かりやすい」
「……」
「ついでに相手も当てようか?……宿儺でしょ」
「師匠には叶わないなぁ」
「告ったの?」
「告るわけないじゃん、宿儺様には好きな人がいそうだし」
「そんなんじゃ後悔するわよ、当たって砕けるのよ」
「いや砕けたら駄目でしょ」
「真白、私はね……後悔するような人生を歩んでほしくないの、例え好きな相手が自分以外の誰かを好きでも告白する、それでいいじゃない」
玲花の顔には今までにないようなものだった
見た目は真白とそう変わらない容姿だが生きている年代が違うせいか大人に真白は見えた
「分かった、私……宿儺様に会ってみる、そして好きだって言うこの思いをぶつけてみようかな」
「流石私の娘」