第27章 最恐の大異変 〜壱〜
環の屋敷から出た葵はぷらぷらと歩いていた
色々と聞かされ、混乱しているのだ
「嫌な……予感がする……環様が何を成そうとするのか分からないが真白を……何の道具にするつもりかも知れない……」
「……」
歩いていた足が止まる
「真白に初めて会った時から何処か普通の人間とは違うと思っていた……」
「もし環様が真白を悪用するとなれば……私がこの手で……あの御方を殺さなくてはいけないのだろうか……止めなくてはいけない」
この瞬間、葵は環を監視すると決めた
それを応援するかのように風が吹き、辺りの草が揺れた