第26章 女の陰陽師
帝との話を終えた真白は宮中から出る時には気付いたら夕方になっていた
急いで羅生門へと向い、門の近くには清雅が居た
「あ、真白殿」
「ごめんごめん、遅くなって」
「そんなことはないです、俺も先程来たばかりなので」
「そう……で、例の物は?」
「貰ってきましたよ、何に使うつもりですか?」
清雅は帝の髪の毛を真白に渡しながら言った
「見てれば分かるわ」
真白は準備に取り掛かった
数時間の時間を経て、準備が完了した
その時には当たりが暗闇に包まれ、いかにも何かが出てきそうな雰囲気だ
真白と清雅がしょうもない雑談をしていると昨日の女が来た
(来たわね)
真白は清雅に待機を命じ、女の前へと立った
「ここら先は通さないわ」
「どうして……どうして邪魔をするの?みんなみんなみんなッ!!」
女は姿が変わり、頭の上には角が生えて鬼になった
そして真白に襲いかかってきたが真白は避けて体制を整える
「咲!!」
突然、男の声がした
声が聞こえた方向に視線を向けると青年が居た
顔が整っており、着物も身なりが良さそうな物だった
「シュウ……様?」
真白に襲いかかって来た女は突然やって来た青年のことを知っているようで青年の元へ走った
そして青年と女は抱き合った