第26章 女の陰陽師
真白は宮中の廊下を歩いていた
帝が真白に用があるようで真白は帝の命令によって今に至る
(はぁ……猛烈に嫌な予感しかない)
そう思っているうちに約束した場所へと着いた
中に入り、少し経つと真白の目の前に居るのは顔が隠された帝が来た
周りには位が高そうな男達が居た
「お主が美桜真白か?」
「はい」
「単刀直入に言う、羅生門近くで起きていることについて知っているか?」
「存じております」
「そなたに解決してほしいのだ」
「失礼ですが何故私なのですか?他にも適任者がいるかと思いますが」
「お前、我が君に失礼だぞ!!」
周りにいたひとりの男が口を挟んできた
「良い……何故私がそなたを指名するのか、それは興味があるからだ」
「興味……ですか?」
「嗚呼、安倍晴明に頼んでも良いと思ったがそなたは呪術師でもあり陰陽師でもある、そこが興味があるのだ」
“それに、彼女を理解出来るのはそちだと思うからな”
帝がぼそりと周りに聞こえないように言った
(今何か言った?)
真白は帝が何かを言っていたように思ったが勘違いだと思い、深く追求しなかった
「では仮に私がそれを受けたとして私に何の利益があるのですか?個人的に無いように思いますが」
「……それならそちの望みを叶えよう」