第25章 それぞれの決意
中から出てきたのは水蛇だった
「ごめん、水蛇……ちょっと今夜泊まらせてほしいのだけど……」
「えぇ〜〜」
流石の水蛇も驚いたようだがひとまず真白を家に入れた
「なーるほど、それは災難だったねぇ」
事の顛末を聞いた水蛇は自分が淹れたお茶を飲みながら気持ちを落ち着かせている
「でも僕の場合はふたつ家があるんだよねぇ、そこなら住んでもいいよ、ちょっと複雑なところだけど」
「いいの!?」
真白は身を乗り出して水蛇に聞いた
「僕にとって真白ちゃんは恩人だからねぇ、ほっとけないよ……明日、その場所に向かうから早めに寝な」
「ありがとう!!」
真白は寝ようとして褥に向かおうとしたが
「あ、ちょっと待って……聞きたいことがあるんだけど……」
水蛇が何か思い出したようで真白を呼び止めた
「何?」
「真白ちゃんって薬師になる気ない?助手が欲しいんだけど……駄目かな?」
「いいわよ、そのくらい……薬師には少し興味があったし」
「なら決まりだね」
「それじゃあおやすみ」
布団に一直線に向い、真白は褥の中に入った