第24章 宿儺が想う人物
(うぅ……気まずい……)
真白は宿儺と真正面に向き合って座っていた
あの後、呪霊を祓うことが出来た
叶とは別れて宿儺と一緒に屋敷へと帰ったのだ
夕食の準備をして今は真白が作った料理を食べている
(宿儺様……完全に怒ってるわ……呪力がそう語ってるもの)
「おい」
黙って食べていた宿儺が口を開いた
「は、はい」
宿儺の呪力に圧迫され、真白はぎこちなく返事をした
「あの男とは何を話した?」
「えぇっと……五条家に戻る気は無いかと聞かれて……その話」
「どう答えた?」
(え、これ尋問?)
「答える前に宿儺様が来たので……でも断るつもりだったと思う……多分」
「そうか……」
そこからまた沈黙が続いた
(何で聞いてきたんだろう……好きな人がいるはずなのに……それじゃあまるで……)
「宿儺様は……私と離れるのが嫌?」
ぼそりと真白は呟いた
どうやらそれは宿儺の耳にも届いたようで
「図に乗るな小娘」
いつもの真白なら軽く受け流していたのだろう
だがこの時の真白は叶のことや遊郭で見たこともあってその言葉に怒りを覚えた