第24章 宿儺が想う人物
その日の真白は呪霊の案件を受け、呪霊が出るとされる遊郭に居た
詳しく言うと呪霊かどうかは分からないが最近、怪しい者がいたり、急に倒れてしまう花魁たちが後を絶たないらしい
(遊郭ってうじゃうじゃと嫉妬だの憎しみだのあるからなぁ、あんまし関わり合いたくなかった……)
ぷらぷらと真白は歩きながら周りを見た
(環の奴め、また高みの見物をしていそうね)
元々、遊郭の案件を持ってきたのは環だ
彼女は恐らくもっと真白に成長してほしいと思い、真白に言ってきたのだろう
(さっさと終わらせて帰ろっと)
「ん?」
歩いていると見覚えがある人物を見つけた
その人物の隣には誰もが美しいと思ってしまうような容姿をした花魁が居た
(あれは……宿儺様!?)
どうやら真白が見つけたのは宿儺だ
(え、えぇ!?宿儺様って遊郭に行くの!?)
宿儺の衝撃的な事実に真白が困惑しているとふたりは部屋に入って行った
(あれが美男美女ってやつか……て何で私がまじまじと見ているのよ!!宿儺様の趣味を邪魔するのもあれだし、穏便に解決しよう)
「……」
真白は歩き出したがすぐに立ち止まった
(あの部屋の中で何が行われているのか馬鹿な私でも分かる……でも何でだろう胸が痛むな)