第19章 都での異変 〜後編〜
(人が沢山……ざっと見て40人は居るわ)
真白は辺りを見渡していると
「真白」
不意に後から声がした
「ひゃい!?」
急に声をかけられた真白は変な声を出して、振り返った
「ぷはっ、なんだその声は」
真白に声をかけたのは鈴音だった
鈴音は腹を抱えて声を抑えて笑っていた
「鈴音!!」
真白は鈴音の姿を見ると、何だか喜んでいるようだった
実はこのふたり、最初の案件以降、頻繁に都で会うようになって仲良くなったのだ
「真白、お願いがあるのだが……」
鈴音は言いづらそうに真白を見た
「何?」
「その……一緒に組んでもらえないだろうか……」
「うん、いいよ」
「決まりだな、真白がいるならば安心だ」
「え、そう?」
「静まれ!!」
突然、声が聞こえた
声の発生源らしきところに視線を向けると身なりがいい貴族の男が居た
「此度、帝の命により貴君等には呪霊を祓ってもらう、まさに呪霊狩りだ、帝からの言伝は“良い結果を待っておる”とのことだ」
それからしばらく男が話し終わり
そんなこんなで呪霊を祓う、謂わば呪霊狩りが始まったのだ