第3章 日常
保護された私達は五条家で暮らすようになった
だけど雪花ちゃんは術式が開花し私には呪力すらなかった
そのせいか私は五条家の“恥”となってしまい追い出されそうになったが当主である父様に悲願して女中になった
父様とその後妻である貴子様からは疎まれ、蔑まれながら日々の日常を過ごすようになった
その一方雪花ちゃんは高度な術式が開花して父様や周りの人間に愛されていた
「この役立たずめ!!何度言ったら分かるんだい!!」
「申し訳ありません」
(私はただお茶を淹れただけなのに……)
「私はお前が淹れたお茶など飲みたくないのよ!!言った筈よ!!」
(そんなこと言われてない……)
「落ち着け貴子、そいつはゴミだから言葉は理解しないのではないか?」
(嗚呼……今日も罵倒される)
「そうですわね」
「おい真白、お前はこの部屋から出ていけ、邪魔だ」
「はい……」
真白は廊下に出る襖を開け、出る時にお辞儀をした
(雪花ちゃんに……会いに行こう)
部屋を出ると雪花のいる部屋に向かっていった