第16章 不思議な夢
「はい、これあげる」
突然、環が宿儺の屋敷を訪れた
屋敷の主である宿儺は呪術師の仕事で屋敷を空けている為真白が居た
環は気分屋なのか偶にしか姿を表さない
「いや、急に何?」
「だからこの刀をあげに来た」
環は手に持っていた刀を真白に差し出す
「え、これをどうしろと……」
「御神刀にしちゃえば?」
(環って意外と軽いよね、初めてあった頃はちゃんとしている人かと思っていたのに)
「あ、何かあったときに自分の身を守れる武器になるわ!!」
環が思いついたように言った
「稽古は?基本とかあるでしょ?」
「うーん、それは自分で見つけなさい、修行の一環よ」
環は清々しい顔で真白に言った
「えぇ……」
勿論真白は困惑した
「この刀、なんか普通のと違う気がする」
環から刀を受け取り、真白は刀を見つめると普通の刀ではないことに気付く
「御名答、見る目があるわね真白は」
「もしかして訳ありの刀?」
「違う違う、それは滝夜叉と言って、美桜家当主が使っていたものよ、ちなみに使っていたのは貴女のお母さん」
「え!?どうしてそんなものを環が持っているのよ!!」
「あれ?言っていなかった?私玲花ちゃんに作られたのよ」