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【KP】BL

第10章 【ヒミツの合図】






「パッションをぶつけ合う、みたいなのは
確かにそんなにない、かもしんない。

…けどね?ダンスってそれだけじゃないじゃん?
オレ達は2人の対比が魅力だなって思うし。

それに廉と踊ると楽しいし、幸せ感じれるんだよ?
これって、凄いことだとオレは思ってるし
とにかく!廉とのダンスも歌も大好きだから!!」


オレの言葉にありがとうな、と呟きながらも
眉をハの字に下げた廉が寂しそうに続ける。


「海人の言うとることはわかる。俺もそうやし。
けど、あんな風にわかり合いながら踊れたら
今度の音楽の日のダンスコーナーにキンプリも
呼ばれとったんかもなって…

俺はソータ君達が羨ましいんやと思う。
俺には理解してあげられん世界やもん。

海人はそんなん気にすんなって
言うかもしらんけど…」
不安げにそう零す廉の手を両手で包みこむ。


「気にすんななんて言わないし、
なんならその気持ちめっちゃわかるから
嬉しいまであるよ!!

だって…オレもそうだもん。
オレだって、大吾くんたちがめちゃくちゃ羨ましいし
3人のインライ観たらぶっちゃけ…
廉のこと、めちゃくちゃに抱きたくなる。

…けど、オレ思うんだよね。
一番の理解者がその人の
一番になるわけじゃ…なくない?」


海人は…説明したり普段の会話は
たどたどしいことも少なくないくせして
ここぞ、というとこで
核心をついてくることが少なくない。
というよりむしろ、よくある。


「わからないから知りたいとか、
惹かれるってことあると思うし。
だから俺らはさ、今のまんまお互いに、
不可侵な領域を持ち合ってる方が
程よい刺激になっていいんだろうなって思ってる。

全部理解しあえちゃったら…冷めちゃうかもよ?
男ってそんなもんじゃん。勝手だけど…」

「海人の言うとることはわかる…けど!
俺には見せん海人の顔をソータ君はいつも見てんのに
俺にしか見せんと思っとった顔、しとった!
俺にちゅーする前の顔、しとった!!
そんなん、ズルいやん。。」

「え??…オレ、そんな顔してた?!」
「しとった!!目は…帽子のおかげで隠れとったから
テレビでは映っとらんかったけど、
絶対、あんとき、あの顔しとったと思う!!」


言いたいこと言えてスッキリしたところに
海人が突然、口吻けてきて…。


「あの顔って…こういう顔?」







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