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【KP】BL

第7章 【愛しキミと夜空に咲く花】






中学生でこの世界に入ったオレも廉も
いわゆるフツーの青春とは無縁で。
人前でデートなんてもってのほかな人生。


道行くカップルが一緒に手を繋いで歩いてたり
人目も気にせず抱き合ったりキスしたり
してるのを見て羨ましすぎてクソッ!!
と思うことだってなくはない…
てか、正直めちゃくちゃあるんだけど!苦笑


フツーの幸せとは縁遠い人生だけど、
ステージの上から広がる景色は…
他では味わうことができない多幸感で。


これ以上にないくらいの幸せを
世界で一番大切な廉と共有できるなんて、
オレは世界で一番の幸せ者かも、
なんて思ったりもする。


この5周年を締めくくるビッグイベントを
廉と、KPチームのみんなと話し合って…。


まさか我が人生で自分が打ち上げ花火を計画する
側になるなんて、夢にも思わなかったけど!笑 


どんな風にしたらみんなに楽しんでもらえるかな、
とか。ありがとうの気持ちが伝わるかな、とか。
キンプリの歴史への愛が伝わるかな、とか。


そんなことをたくさん考えてたら
ワクワクが止まらなくて―――…。





いざ、始まってみたら自分たちの歌声と音楽が
空間に抜けていくのがすごく、気持ちよくて…。


6人の、5人のキンプリとして
自分たちが積み上げてきた楽曲と花火の融合って
こんな感動すんねや…。


なんて思って感動しとったのに
海人が花火やなくて俺のこと見てくるから


お前、花火見ろ笑
ってジェスチャーしたのに
全然、見てくるし、、
おまけに花火撮っとる俺のことまで撮りだして…。


しゃぁないなぁ…。
って笑っちゃったもんやから海人のヤツ
調子乗ってさ、俺の肩抱いてきて。


「自分、アホなん!苦笑」って逃げようとしたら
グッと、、抱き寄せられて…


俺の耳元で「大丈夫だよ、廉。みんな、
花火に夢中でオレ達のこと見てないよ…」
なんて、キスの距離感で囁いてくるから


「コイツほんま、アホや…。」
そう観念した俺に「あはは!廉、耳真っ赤!」
なんて言うてきて。


「さすがにしないよ!ホントはしたいけどっ!笑」
なんて笑う海人に俺の調子は狂わされっぱなし。


「廉、見て…みんな、楽しそう。」

「…ほんまやな。幸せそうにしてるわ。」

「ふふっ。けど…、オレが一番幸せかも!」

「…そ-なん?笑」










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