第32章 【花に想いを】【ソムな関係】
「れっれんっ!早かったね?」
「別に…フツーやけど。」
さっき届いたばっかのローストビーフをつまんでは
「うまっ」って満足そうに
バスローブのままソファに腰を下ろす廉。
廉の隣に並んで座ると廉がシャンパンを
グラスに注いで、渡してくれたから
カチンとグラスを鳴らして一気に喉を潤した。
「うまー!」「んふふ、うまいよな」
「普段あんまシャンパン飲まないけど、
やっぱ、特別な日にはこれだよね!」
「まぁ…クリパって感じはするよな。
あとはやっぱ、誕生日とか…
付き合った記念日?とかになるんかな」
「んー、あとは…プロポーズのときとか?
って、オレらには殆ど関係ないか!笑」
「まぁ…そうやな 笑」
…関係ないって、自分からそう言ったくせに。
勝手に傷つくなんて、、我ながらめんどくさすぎる…。
「てかさ、今日めっちゃ寒くない?」
「それな!マージ寒いっ!耐えられん!」
「だよねぇ…暖房上げる?けど、悩むー!
Mステ前だし、空気乾燥しちゃうから
あんま暖房に頼りたくないんだよねぇ」
「あっっっ!!!」
リモコン何処かなぁ…とか呟きながら
立ち上がった筈の海人が
窓際に吸い寄せられるように駆け寄って
カーテンを開けるやいなや声を上げた。
海人の隣に移動して「…?どうしたん?」
と声をかけながら海人の視線の先を追う。
「雪だぁ!!ね、見てみて!
廉、雪だよ!!」
そうはしゃぎながら俺の方を向いた海人は
思っとったよりキスの距離感やったことに
驚いたのか「わぁっ!」と声を上げながら
勢いよく視線をガラスの向こうに戻した。
「ほんまや、綺麗やなぁ…」
「うん…儚くて、綺麗…」
降りしきる雪をキラキラした目で
見つめる海人は子どもみたいに可愛いくて。
やけど、ちゃんと色気も纏っとる。
色気といっても下品なそれやなくて、
気高さもあって。。
……なんやろ。
エトロと一緒に仕事するようになってから
上質なエロを海人に感じんのよな…。
しかも、あんだけ主張の強い柄に
日本人の顔が負けんとか…ある?笑
マジで海人に目つけたん天才やと思うわ。
海人を見つめとるうちに、気がついたら
海人の顎をつー…っと辿っとって。
その艶めかしい雰囲気に耐えられんくなった
らしい海人が露骨に狼狽える。