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【KP】BL

第25章 【想い人、憑依型につき】






当たり前やけど…やっぱ、プロってすごいねんな。
俺のそんな戸惑いなんかすぐ、見透かされるもん。


「れぇん、いつも撮影サクサクなのに珍しいね?」


萌え袖をきゅっと握ってピーンと腕を伸ばす仕草も
ちゃんと、可愛くて憎たらしい…。


珍しいね、ちゃうやん。
アンタのせいやからな!


こっちの気も知らんと脳天気な海人に
穏やかな怒りさえ覚える。


緩くウェーブのかかった長めの髪で淡いピンクの緩い
ニットを萌え袖にしとる海人は…
正直、そこら辺の女子ドルより断っ然可愛くて。


仕事やからちゃんとせな、ってのはわかっとるけど
ちょっとは俺の身になって考えてみてほしい。


相方があからさまにフェミったら誰だって
多少、緊張すんのは仕方ないと思うし、
表情硬くなんのも俺だけのせいやないと思う。


「……例の撮影、入ったん?」

「え!そうだけど…廉、凄くない?!エスパー?」

「んなわけないやろ笑 そんなんすぐわかるよ。
 海人のこと、ちゃんと見てんねんから。」


撮影再開しまーす!のスタッフさんの声に
はーい!と可愛いく返事をして「ほら、行こっ!」
と俺と腕を組む海人。


たじろぐ俺に一瞬だけ、微笑んでから
俺の腕をすり抜けて所定の位置に向かった。


想い人、憑依型につき
境界線を見失うべからず―――










💛Fin🩶











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