第20章 【囚われてたのは…】
「なぁ、お前らって腐売りなわけ?」
「?フウリン…?」
「風鈴じゃなくて!腐!売!り!」
「へっ?どういうこと?」
「だからさぁ!BL好きな子をターゲットにしてんの?
ってこと!こんなカップル投稿みたいなことして…」
あー…イライラする。
海人の彼氏は俺なのに。
「えっ?カップル投稿…なのかなぁ?それはね、
公式とオレら3アカウントで一緒に投稿しよう
ってなって、廉が一緒にいるときの方が都合いいから
ってマネージャーと一緒にご飯食べに行った
ときに投稿したやつだよ〜!」
だいたい、廉のヤツ最近海人のことメシ誘い過ぎだと
俺は思うわけ。
おまけに世間的には
廉と海人が公私ともにパートナー認知されてて、
それもおもしろくない。
まぁ、これに関しても俺がどうこう言える立場にない
のはわかってるから我慢するしかないわけだけど。
「このときね?ドミノのときみたいにしたの!」
「ドミノって?おおみそかの?」
「うん!だからね?このときはオレが廉の
シェアボタンを押して、廉がオレのシェアボタンを
タップしたんだよ?ドキドキしちゃった!笑」
はぁ?!?んだよそれっっ!
いちゃいちゃが過ぎんだろうが!!
そんなん俺が聞いて楽しめるとか思ってるわけ?!
だとしたらとんでもないお花畑だよなぁ!
キャッキャしながら言いやがって…
はぁ、、。
「なぁ、廉に言ったのかよ。
俺と付き合ってるって。」
「いっ…言って、ない…。」
「はぁ?!何で?知られたら困るわけ?!
もう俺から言おうか?!」
「やっ!やめてよぉっ!
お、オレのタイミングで言うから…」
「お前のタイミング待ってたから、
2年近く経ってるんだけど?!」
「ごっ、ごめんなさい…で、でも…なんか、
言いづらくて…、」
「だから俺から言ってやろうかって言ってんだろ?
バカなの?!」
紫耀が、オレを睨みながら言ってくる。
さすがに元ヤンだけあって、ちゃんと巻き舌だし
ちゃんと凄みがあって泣きそうになる…
「…そ、そんな怖く言わないでよぉ
何でも、するから…」
オレが怯えた目でそう言うと、
紫耀はオレをベッドに投げ飛ばして
ムカつく…って言いながら俺の最奥に紫耀を刻む。
これが、俺らの日常。