第18章 【やっと、捕まえた】
「ホントだって。だってさ、好きじゃないやつから
モテたところでこっちの気持ち0だったらゼロじゃん。
おれは好きな人から想われ続けてたら
正直、他はどーでもいいもん。」
「でっでも…しょーから好きだって言われたら…
みんな好きになっちゃうんじゃない?」
「……そーなの?」
紫耀が…ジリジリとオレに近づいてくるから
おもわず、後退る。
背中がトンッと壁についたところで紫耀の腕が
壁に伸びてきてオレを閉じ込める…
紫耀の綺麗すぎる顔が
キスの距離感にあってドキドキしちゃう。
だけど、
こんなこと思うの、男なのに変だって…
「俺が、好きだって言ったら…
海人、好きになってくれんの?」
そう思ってたのに、
紫耀がオレの顎のラインをつーっと撫でながら
そんなことを、言ってくるから…。
「えっ?!なっなんで泣くの?
海人ぉー海ちゃーーん」
「かっからかわないでよっ!
そんな軽くっ好きだとか言うなっ!」
「からかってないって!」
「うそだ!!オレは信じない!
紫耀がオレなんかのこと、好きなわけないもん!
こんな、元いじめられっ子のせいで自信なくて
人見知りで、すぐウジウジしちゃう
オレのことなんか…」
さっきまでキスの距離感だった紫耀の顔が…
瞬きしたらまつ毛がお互いの肌に触れるくらい
近くにある…
オレ…いま、キス、、してる?
ずっと、憧れてきて。
背中を追い続けてきた紫耀と、、?
自分に起きてることなんだけど、
夢みたいでまるで現実味がない。
そんなオレを現実に引き戻すかのように
頬をスリスリしてきて…
「そんなパチクリしちゃって…かわいーかよ笑」
「あの…えっと、、?」
「好きだよ、海人。ずっと、好きだった…。
お願い。俺の好きな人のこと、
オレなんかって言わないで?」
「ぅ゙ーー…嬉しいよ?嬉しいけど、でも!!
紫耀の好きな人がオレだなんて、信じられない!
だって、メンバーだったら廉の方が綺麗だし、
ジンの方が頼りがいがあるし、
岸くんの方がおもしろいし!
オレの発言はカットされがちだし!
オレが、一番のものなんて、何にも…」
「じゃあ…海人はさ、一番だから好きなの?
俺のこと。」
「違うよっ!オレは紫耀だから好きで!
ずっと、オレのことを一番近くで守ってくれた
紫耀だから…」