• テキストサイズ

【KP】BL

第17章 【いつの日のキミも】~かいれん編~






「…ん-ーっ!」
大きく伸びをしたあと、隣で眠る
愛しい丸っこい廉の頭をそっと、撫でる。


廉はびっくりするくらい寝起きが悪くて
これくらいじゃ全然目を覚まさないから
朝のこの微睡みの時間はされるがままというか苦笑


普段は「キモいって!笑」なんてかわされることも
この時間は遠慮なくできるから
オレはこの時間をご褒美タイムと名付けて
廉には内緒で楽しんでる。


目を瞑って廉の顔を指先でなぞって、
いつでも廉を描けるくらい造形を記憶したりして。


「…肉のない頬なのに、コケ過ぎてなくて
まず、ズルいんだよな…」


そこから顎先に移動して耳たぶまでの
ラインを辿る。


「この角度で輪郭を描けるのって
ホント漫画だよね…苦笑」


そこから目尻に指先を移動して
廉の長めの睫毛を感じながら目頭まで。


その後は鼻根からシャープな鼻背を登って…
えぇ?!まだ登んの?!どんだけーー!!
なんて、n回目のくせに毎回新鮮に驚かされたりして。


それくらいに羨ましすぎる廉の鼻を堪能して…
唇に触れるとキスしたくなるから
一旦、保留して鼻筋を逆戻って眉毛に。


と……ん??


いつもとは違う違和感を感じる。


最近の廉って…、
こんなに眉毛幅あったっ、け、、?


確認するために目を開けると
パチッと目が合う。


「なにキモいことしてくれてんのよ、おっさん!!」

「おっ…おっさんーー?!?」

「充分おっさんやろ!!」

「オレ、海人だけど?!」

「ウソつけ、お前。
カイがこんなおっさんなわけあるかい!」


そう言い放つ男の顔は…廉。
だけど、オレの恋人の廉ではなくて。


廉だけど、確かに廉なんだけど、
自他共に全盛期と認める頃の廉がそこにいて…


今の廉もマックス更新し続けてると
オレは思ってるけど、確かにこの廉は…エグい。


久しぶりに見たけど、このキラキラ感はヤバい…
マジで漫画じゃん!
そんなことを思いながらボーっと廉に見惚れてたら
「キモッ!」なんて可愛げのないことを言われる。


「…そういやカイトって?」

「髙橋海人だけど。」

「マジ?!てかカイ、こんな感じになんの?!
ヤーーバッ!!色気エグいやん!!」


オレはこの頃の廉を知ってるからそれはそうだけど
廉も何でかオレをすんなり受け入れてくれた。










/ 172ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp