第2章 【愛し生きること~Ren side story~】
はぁ……なんか、、疲れたわ。。
知らんかった海人を垣間見ちゃって…
ちょっと、いや、かなりパンク状態。。。
重たい体を引きずるようにして
やっとの思いで帰宅すると…
玄関にアイツの靴があって。
そらそうやん…。
二時まで待たせちゃったから
アシなくて泊まったんよな、多分。
「ただいまー。」
部屋に向かいながら声掛けてみても
返事なくて。
「……茉莉花ー?」
寝室を覗くとコロンと丸まった膨らみがおって。
「まだ寝てるやん…もう昼前やけど笑」
そんなコイツ見てかわいいやん笑
って思うくらいはまだ、普通に好きで…。
ベッドサイドに立ったまんま
茉莉花の顔にかかる髪を整えながら
無邪気な寝顔に
「昨日はごめんな…。」って呟く。
あ、そうやった、約束…。
起きたとき食べるかも知らんから
アイス頼んどってやるか。
昨日約束したアイスを注文して
届くのを待っとる間シャワーを浴びる。
シャワーを浴びながら
どう話そうか、考えてみよったら
いろんなこと…、思い出しちゃって。
俺も朝は弱いけど
俺より朝の弱いコイツとだらだら過ごす休み、
嫌いやなかったのよ。
一緒におるとき俺がどんだけゲームしとっても
文句も言わんと、俺の隣にただ、居って。
アイツは…なんか知らん、街づくりゲームなんかして
一緒に平行した時間過ごすの…好きやった。
俺の仕事柄さ、待たした挙句
約束ほかしちゃうことって一度や二度やなくて。
やのに、アイツは…大して怒らんと
アイスくらいのかわいいわがまま言うて
こっちの罪悪感減らしてくれるとこ…
優しいヤツやなって思う。
そんなコやから
できるだけ、傷つけんと
ハナシつけたいって思うけど、、
それはきっと、俺のわがままなんよな…。
そんなこと思っとったら脱衣所から
「…廉、帰ってるの?」
って茉莉花の声。
「んっ。ただいま。茉莉、昨日…ごめんな。」
「いいよ、廉を待つのは嫌いじゃないから笑
それより、、勝手に泊まっちゃってごめんね?」
「えぇよ、そんなん。アシなかったんやろ?」
「うん…。」
それも、そうだけど…
本当は少しだけでもいいから、逢いたくて。
だけど、重いって思われたくないから
そんなこと言えなくて―――…。