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【KP】BL

第11章 【水曜日はキミ曜日】






「わかんないよ!!」
「おー、どしたん?
 朝っぱらから機嫌悪いやん、自分…苦笑」
「誰の!誰のせいだと思ってんの?!」
「え…誰?」
「永瀬くんだよ!!」
「お、、俺?!苦笑」
そんなこと思いもよらなかった、
みたいな顔をした永瀬くんにも腹が立った。


「僕には自分の友だちのこと悪く言われんの嫌だから
 自分のこと卑下すんなって言ったくせに…」
クラスメイトがざわついて
僕たちに視線を送ってたのはわかってた。
わかってたけど、、


「何で永瀬くんは
 傷ついてる自分のことほっとくの?!
 僕は嫌だよ!!
 永瀬くんが、傷つけられるの…。」
永瀬くんが困った顔して僕のこと見てる。
だけど、自分を止められなくて…


「だいたい、みんな…勝手だよ。
 勝手に好きになって、勝手に理想を膨らませて
 それで上手くいかなかったからって悪口言ったり、
 手のひら返したみたいに
 前からそう思ってただとか…」
絶対に泣きたくなんかないのに、
溢れんばかりの涙を溜め込みだした僕の瞳…


「みんな勝手すぎるよ!!そんな勝手な人たちに
 僕の大切な友だちを傷つけられて…悲しい。
 傷ついてる自分に気づかないふりする
 事なかれ主義な永瀬くんも…嫌だ。」


あぁ、もう…、こんなの全然思ってたのと違う。
僕は静かに目立たず、高校生活を送りたかったのに
こんなこと言っちゃったら変人扱いされて
今日からきっと、一人ぼっち生活だ…
まだ僕の高校生活は始まったばかりなのに。


「でも、こういうとき、どうやって永瀬くんを
 守ったらいいかわかんない自分が
 一番、情けない…」
あーーぁ、ついに涙が溢れちゃった。
こうなったらもう、止められなくて…。


そんな僕の腕を引っ張って走り出した永瀬くん。
走って、走って、行き着いたのは…いつもの図書室。


「ほら!!何ぼーっとしてるん?
 はよ、出して?鍵!!」
出してもらうのに、何故か偉そうな永瀬くんに
あぁ、いつもの永瀬くんだ…
なんてホッとしちゃう僕は
もう随分と前から、変なのかもしれない。


鍵を開けた途端、図書室に押し込まれて
倒れ込んじゃって。
そのまま…ギュッと、抱きしめられる。


いま、何が自分に起きてるのかわからなくて
呆然としてたら、永瀬くんが、、









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