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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第20章 蒼炎乱舞※死柄木②


人影の全く無い港の倉庫に、ホークスは1人で現れた。

倉庫内に響くホークスの足音が、その緊張感を高めた。




しかし、目の前に現れた荼毘は余裕そうに笑みを浮かべている。

ヴィランとヒーロー。

本来なら相対する2人が向き合うのであれば、この程度の緊張感で済むはずが無かった。




「…脳無の性能テストをやるから、適当なヒーローを見繕ってくれ。」

個性の能力、経験値で言ったら、ホークスの方が格段に上だろう。

なのに、命令を下すのは荼毘の方だった。




それは、公安から仕事を振られて必死で掴んだ、一つだけの道だったからだ。

世の中の平穏なために、どんな事をしてもヴィラン連合の懐に入る。

それはホークスが掲げたヒーローとしての矜持だった。




「……いい加減、俺を認めて欲しいな。」

その作戦の為に、ベストジーニストの死体を捧げたのだ。

それでも心を開かない荼毘に、ホークスの目は歪んだ。


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