第15章 蒼炎の休日※轟焦凍
焦凍はズルっとゆらの中から自身のモノを抜くとゴムの処理をする。
終わりに見える行動でもゆらは分かる。
まだ焦凍の熱は顔から覚めてない。
ゆらは薄っすらと目を開けながら、再び手を差し出してくる焦凍を見ていた。
「…ゆら…。」
思った通り焦凍のキスはまだ熱い。
ちゅっちゅっと舌を絡ませてながら再び焦凍によってゆらは組み敷かれた。
「……焦凍……。」
唇が離れるとゆらは呟くように言った。
顔を起こしてゆらの顔を見た。
ゆらの表情に焦凍は一瞬固まった。
とても悲しそうに、そして縋るような顔をしてゆらは焦凍を見ていた。
「………私が何をしても嫌わないでね…。」
さっきの事件の事を言っているのだろうか。
ゆらを信じていなくて、彼女を問いただすような事をしてしまった。
「…ゆら、俺はこの先ゆらが何をしても、絶対に味方でいるから…。」
そう言って焦凍はゆらを抱きしめる。
ゆらの個性の衝動は正直まだ怖かった。
それでも一生懸命にその個性と向き合っているゆらを知っている。
せめて彼女が自分の個性で傷付かない様に。
焦凍はそれだけを願って、ギュッとゆらを抱き締めた。