【呪術廻戦】あなたに殺された私は呪術師として生まれ変わる
第11章 卒業写真(本編終了後の後日談)
「…卒業式の日さ、同級生の男子とかに告られなかった?」
「え?そんなことなかったけど…」
「でも、モテたんじゃない?」
「全然そんなことないよ。私、地味だし、どちらかといえば人見知りだったし。」
「が通ってたのって地元の高校?」
「そうだよ」
「じゃあ、傑のことを知ってる奴も多かった?」
「うーん…多かったと思う。傑も私と同じ高校に入ると思ってたって周りからはよく言われてたから」
一連の問答で、何となく想像がついた。
可愛いを周りの男が放っておくはずがない。
おそらく傑がに悪い虫がつかないよう牽制していたのだろう。
卒業式の日、に告白する最後のチャンスを狙っていた男どもは花束を持って彼女を迎えに来た弟を見て愕然としたに違いない。
どうやら僕の予想以上に傑は姉であるを溺愛していたらしい。
まぁ、おかげでは誰にも手を出されることなく僕のものになったわけなのだが。
それにしても卒業式にわざわざ迎えに行って花束って…傑のやつ、とんだキザ野郎だな。
そう心の中で親友のことを罵ったのだが。
「こんな花束初めて貰ったから、嬉しかったなぁ…」
待ち受け画面を眺めながら思い出に耽って顔を綻ばせるに僕は見惚れてしまった。
…こんなに嬉しそうな顔してくれるなら、そりゃ花束でも何でもあげたくなるわな。
シスコン野郎もとい傑がを溺愛したくなる気持ちに同調せざるを得ない。
そうして僕はいつか傑があげたものよりも凄い花束をにプレゼントしようと心に誓ったのだ。
“卒業写真”END.