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愛が禁じられた世界で[dzl]

第21章 結末


「まじか」
 ようやく開いたMENの一言はそれだけだった。
 おんりーは元々口数も表情も少なく何を思ったから分かりづらいが、次の言葉を待つようにドズルへ視線を向けた。
 ドズルは応えるように、質問を投げかけた。
「どうして王様が、牢獄にいたんですか……?」
 すると王様は、赤いマントを翻し、未だ唖然としたままそこから動けずにいる看守長の目の前へ近づいた。
「ワシはずっと悲しかった。最愛の妻を亡くし、なぜ亡くならなければならなかったのか、と……」それから王様は横で拳を作ってうつむいた。「ここにいれば何か分かるやもとこのような姿で牢獄に捕まったフリをしておったのだ。ドラゴンが愛を奪うという話も聞きつけたが……本当のことは、愛を持たぬように仕組んだオヌシら政治家たちの策略だったのだな?」
「お、俺様は、やつらに指示されてやってただけで……」
 看守長は途端に気弱な声になったが、ネコおじはまだよく分からずにいた。
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