第55章 チカコ
中村チカコ
「別れたわ...貴方のおかげ...」
玉木
「そうですか、それは正しい行動ですね。
ところで生活の方は大丈夫ですか?」
前にお約束をした生活支援の話は
嘘偽りがない私の言葉ですから
チカコさんが望むならば、
出来る限り支援はいたします。
中村チカコ
「楽じゃないわよね、やっぱり。
店の維持費もあるし...
源太を夜間の保育園に預けなくちゃいけないから
それなりにお金が...ね(^_^;)」
チカコは恥ずかしそうにそう言った。
(可愛い...)
そんなチカコが可愛らしく見えた。
玉木
「では私が助けますよ。
後日、改めてお店に伺いますが...
今はとりあえずこれを。」
俺は財布にあった全ての万札を
取り出し、チカコさんの手に渡しました。
中村チカコ
「えっ!?こんなに!!?💦
いけないわ!」
チカコはとても焦り、
私の手に押し返してきました。
玉木
「!!」
お金を押し返すチカコさんの手は
とても荒れていました。
玉木
「チカコさん。
もしやお店以外にも仕事をされているのでは?」
中村チカコ
「!!」
街の雑踏が私達を包みます。