第30章 星野
【視点】
「お金を稼がなきゃ...」
悟さんのお金しか持ってなかった私は、
持って来れるお金は1円もなく...
途方に暮れています。
(仕事を選んでる場合じゃないわ...)
そうは言っても、
直ぐに見つかるはずもなく...
私は歩くのに力付き
サトウキビ畑に囲まれた少し開けた場所の
ベンチに腰をかけ休んでいます。
「守...お腹空いてないかしら...
泣いてないかしら...」
自分もお腹が空いているけれど、
守の事が心配でそれどころではありません。
(お婆ちゃんも、
産んだあと渡したのよね...
絶対に辛かったはず...
どうやって気持ちを切り替えたのかしら...)
「...守に逢いたい......守.....守.......(´;Д;`)」