第235章 お・も・い・や・り
それからどれくらい経ったのでしょう
いくらガレージといっても
まだまだ寒い2月…
"ジュワ…"
遂に私は
我慢できなくて失禁をしてしまいました。
「…はぁ…」
ここまでくると叶さんを恨みそうなものですが
ちょっと違う感覚が私にはあります。
こんな事をさせてしまった私自身を責めています。
(カナくんにとって1番の幸せって
なんだろう…)
幼少期の心の傷で
大切なものを守ろうとする
気持ちが強いところがある叶さん。
それ自体は悪いことじゃないけれど
こうして後先考えずしてしまうこと…
こんな事をしてもどうにもならないことを
どうしたら伝えられるのか?
私はあの時もっと違う言い方があったのではないか?
考えても考えてもなかなか難しいです。
「私が居たらカナくんは休めない
でも祐太を連れての単独行動は
殺される危険性があるし…
だから五条家に……」
(だから五条家に?
ちょっと…待って??
五条家に行かなくても
方法があるじゃない!)
私は沖縄で過ごした日々を思い出しました。
(本州に比べたら腹貸し狩りが少ないし
呪詛人も少なかった!
沖縄に戻ろうかな!?)
家を買ったり生活費など
これまでに結構貯金を使ったけど
キャバ嬢として働いて貯めたお金は
まだまだ沢山あって行動の自由はあります。
「そうと決まれば…
カナくんが来たら話をして
行動に移さなきゃ!
私…頑張るのよ!
寒いけど…ちょっと臭いけど
もう少しだけ…もうすこ………」