第219章 テコの入れ方
玉木
「悟様が五条家の解体を押し進めている間に
禪院家がさんに手を出すとは…
どういったご了見でしょうか。」
禪院叶
「なにが禪院家だ
俺は苗字が禪院なだけだ
関わりがあるのはせいぜい
俺を育てた爺さんとだけ
一緒くたんにするなよ」
玄関先から玉木さんと叶さんの
話し合う声が聞こえてくる。
玉木
「貴方のその言い方はまるで
思想も生き方もまた別の
独立された禪院家だと言うように聞こえますが。」
禪院叶
「さあな」
玉木
「とにかくさんが私と逢っていただくまで
ここから離れません。」
禪院叶
「だってよ」
リビングに身を潜めてる私に叶さんが
声をかけてきてくれました。
〈………
禪院叶
「…だとよ」
玉木
「さん!私はお待ちしていますから!」
禪院叶
「じゃあ寒いから閉めるな」
玉木
「えっ…」
"バタンッ"
叶さんは玄関の扉を閉めました。