第216章 VS.
門が完全に開くと
その向こうに
悟さんと香織さん…
そして悟さんによく似た初老の女性と
厳格そうな初老の男性が立っていました。
「…守をお返しする前にお話があります。
子供達を預かっていただけないですか?」
私は玉木さんを見て言いました。
五条悟
「玉木」
玉木
「はい、かしこまりました。
守様、ちづる様、祐太様、
お話が終わるまでお屋敷で遊びましょう。」
玉木さんはあの懐かしい笑顔で
子供達に接します。
守
「ゲームしたい!」
ちづる
「ぱぱー!あたち!!」
"バサッ"
3人が玉木さんに連れられお屋敷に
入っていったのを確認した私は
その場で土下座をしました。
(…守が此処に戻る為には
こうするしか…)
「この度は…子供恋しさに…
お断りもなく連れ出してしまい
申し訳ございませんでした……」
"スタスタスタッ…"
すると初老の女性が私の元にやってきて…
"クイッ"
下を向いている私の頭の髪を鷲掴みにし
顔を正面に向けると…
"パチンッ!"
「ッ……」
私の頬を手加減無しに叩かれました。
"ジワッ…ポタポタッ…"
と同時に口からは鮮血が流れ出しました。
どうやら不意のビンタで口の中を咬んで
しまったようです。
「売女が。」
「……」
そしてそんな私に酷い言葉を言い放ちました。