第211章 無量空処
俺たちはとりあえず、
柊が暮らしていたアパート周辺を
探すことにした。
「ここも…ここにも居ない……」
路地や公園…
行きそうな店…
探すほどの表情が曇る。
(あー、見てらんねぇ…)
頭花
「(-_-)」
「…はぁ…
もしかしたら…私が嫌いになって
姿を消したのかも……」
しまいに見つからないのは
自分のせいにし始めた…
沢山傷ついてきた人間の特徴だ。
頭花
「解呪師は危ない思想の持ち主ばっかで
呪術師の目の敵になっちまう。
だから生涯をかけて移住を繰り返すって
聞いたことがあんぞ。
原因はそれだ、多分夜逃げだ。」
「夜逃げ?
死んだりしてないなら良いけど…
危ない思想って……
優しい方々でしたよ。
というか頭くんがなんで
柊くんが解呪師だって知ってるの!?」