第207章 アフター
柊
「わたしたちの一族は長い間、
呪術師や呪詛師…呪霊の術を
解除や無効にする為に迫害されながらも
規模を縮小しながら使命を果たしてきました。
そんなわたし達ですが最近腹貸し家様の女性が
呪術師の子を孕み悲劇の死を遂げた事を知りました。
そしての腹貸し家様の魂が現世に蘇ったのではないかと
同家の預言が得意な者が言いましたので
遥々沖縄に出向きましたが
それは正しかったと胸を撫で下ろしています。
悟さんもそれには気付いていたのでしょう?
五条悟
「………」
(蘇った…
悟さんと柊くんにはバレてたの!?)
柊
「腹貸し家様が命を犠牲にし
優れた呪術師様を
産み出すことは有名な話しですが…
そもそもそれが間違いなのではないかと
私達は気付いたのです。
自然に産まれ出る呪術師様は問題はないのです
それはごく自然なことですから…
ですが腹貸し家様を利用し呪術師を産み出そうと
するのは"不自然の極み"
腹貸し家様の犠牲の上に成り立つ不自然なのです。
出産することで高額な金銭を受け取っているならフェアだと
お考えになる方々は多くいらっしゃいますが
実情は"腹を貸さないと暮らせない"ように仕込み
結局は貸す道しか無いように見せ
その流れに持っていく…
悟様もそのようにしたと承知しています。」
「えっ...」
実情は"腹を貸さないと暮らせない"ように仕込み…
私はこの言葉にハッとしました。
思い当たる事があり過ぎるからです。