第197章 お別れの餞別
"ガチャガチャ…"
「…ん?」
突然、家入さんと悟さんが動き始めました。
(点滴終わってないのに移動…?)
私の本体は車椅子に移乗され
悟さんが点滴バックを持ち
家入さんが車椅子を押し
個室ラウンジから出ました。
「悟さん何処に行くんですか?」
家入
「何処に行くんだ?」
五条悟
「ピアノ…」
悟さんは広いホールを指さしました。
(ピアノ!?)
「やったぁ!聞きたかったんです\( *´ω`* )/
はやく!はやく!早く行きましょう!」
私はピアノの旋律が早く聞きたくて
本気で押しても速度は変わらないのに
家入さんの身体に重なって
顔をしかめて力一杯車椅子を押します。