第196章 お見舞いで分かる本性
更に1ヶ月(妊娠7カ月)過ぎ
すっかり大きくなった本体のお腹。
「ゆうた、きこえる?
すっかり秋めいてきて
お外は木枯らしが吹いてるわ。」
(もうこんな季節なのね……)
私はベッド横に置かれている卓上カレンダーを見ます。
(そして明日は私の誕生日…)
家族のお見舞いも一切なく数ヶ月、
半ば寂しさも薄まりはじめ
悟さんを恨み始めています。
(私がこうしている間に
香織さんが妊娠して…
悟さんはそっちに集中してるのかも…)
"パタッ"
「あら?」
卓上のカレンダーが風も吹いていないのに
倒れました。
「フフッ…リカさんてば優しいのね。
大丈夫…私は1人じゃない…
明日の誕生日もこうやって
リカさんがそばにいてくれる…
それに…私には視えないけれどゆうたも。
寂しくなんて…ない。」