第193章 覚醒する腹貸し
悲しくないと言えば嘘です。
まだ大切な家族にお別れを言えなかったし
何より…
腹貸し家と言うだけで沢山傷ついてきたというのに
自分の温めてきた夢さえ叶えられていないのですから…
(私はなんの為に産まれてきたのでしょう…
ただ優秀な子供を産んで…
実家を報奨金で潤して…
大体…いっつも誰かの為にだけ生きて…
神様何故です?なぜ私は幸せになれないんですか?
もしかして特級の悟さんと結婚できたから
良いでしょう?とか思っているのですか??
馬鹿な事言わないでください…
恋の一つも与えてくださらなかった…
あなたは…酷い!!)
5メートルなんて飛び越えて
狂ってしまいたい。
私はギリギリのラインで
暴れ散らします。
どうせ何を手に取って投げたって
この手で自分を殴ったって
なんの影響もないのだから。