第193章 覚醒する腹貸し
私は意識を無くしている自分の肉体である
腹部を撫でます。
「そうでした…
つい最近の検診で性別がわかった事、
悟さんにも東堂さんにも伝えて無かったわ…
直接伝えられたら良かったのだけど……
もう元には戻れない…戻ってはいけない。」
おそらく私の見解が合っていれば
こういう事でしょう。
尻餅をついたのが引き金になり
乙骨さんの成長を促進していた
私の栄養搾取という弊害が"急激に増え"
このままでは十月十日を迎える前に枯渇すると
動物の勘で感じた私の身体が、
エネルギー消費が1番激しい
意識活動を強制的に停止させ…
乙骨さんにその分を流す事にした
と言ったところでしょう。
ですからつまり…
もう二度と私が本体へ戻る事は
許されないという事です。
「……私は死んだのも同じ……」