第172章 試される
広間は静まり返りました。
(いけないわ…
ちづるのお祝いで皆さん集まっていただいたのに…)
ここで泣いてしまうのも私らしいし、
悟さんに助けてもらうのも私らしい…
どっちも私だけど"ちづるのお祝い"であるここで
母が泣くわけにはいきません。
(泣いてはだめよ…)
私は立ち上がりました。
「間引さん。申し訳ありません。
"事態"が変わった時点で
きちんとお話をしておくべきでした...
ですから
お怒りになられるは当然の事と思います。
どうかお許しください。」
私は深く頭を下げました。
間引
「…………」
「ですがこの場では相応しくない話題に…
騒動に…とても悲しく思います。
今日は愛娘ちづるのお祝いをするため
たくさんの皆様に集まって頂いています。
貴女は何も分からない大人ではないはず
私情で掻き回す真似はやめてください。
それに…
貴女の事を見ているその子の為にも……」