第169章 教育的指導
宿儺
「浅すぎるぞ。」
(宿儺さんだわ...)
着物を着た、
本来の宿儺さんの姿がそこにはありました。
守
「はぁはぁ……もっかい!!」
宿儺
「集中せねば完成せぬぞ?
ほれ頑張れ頑張れ〜」
そして守は額から汗を流して
懸命に指パッチンのような仕草をして
簪に向かって何かをしています。
「………」
そして守が指パッチンをする度に
風のような強い風圧が私の長い髪を揺らします。
(守……ありがとう…………)
悟さんがいなくなって悲しんでいたのは
守も一緒だった。
だけど守はそれを私に隠して…
今日まで暮らしていたんだと思うと
涙が流れてしまいます。