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五 条 の タ ネ .

第20章 参観





星野
「何故悟さんが貴女に、

愛しているや好きと言わなかったと思いますか?

それは貴女を完全に"腹貸し家"としてしか

見ていなかったからです。

なにより出会って間もないのに愛などというものは

育まれはしないのです。

私とさんの

お付き合いの長さなら育まれますがね!!

長々と話しましたが私が何を言いたいかと申しますと

産んだ後も悟様の帰りを待ちながら

ご子息様の育児に関わるということは

歴代の腹貸し家の先代方の顔に泥を塗る行為と

いうことなんです。」







星野さんはしっかりとした口調で

私に諭します。








「........」







悔しいけれど返す言葉が見当たりません。










星野
「さんはまだ若い。

可能性は無限大です。

さんが求めるならば、

女中の働き口を斡旋します。

どうでしょう?」








「...分かりました。

少し考えてみます...」








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