第155章 再会と再熱
すみれ
「……少しだけ自分語りをさせてください。」
「はい。」
すみれさんはお話をはじめました。
すみれ
「みちるちゃんを妊娠したのは
たまたまとか事故とかではなく
呪霊の夫と望んだ結果でした。」
「………」
すみれ
「ですが私が臨月を迎えてすぐのことです。
何も悪くない…
平和に人間と共存していた夫を
呪詛師が騙し自らの身に取り込み
最後にはその呪詛師と共に
呪術師に祓われてしまったのです。」
「(´・ω・`)」
すみれ
「だから……
夫のようにいつかみちるも
突然祓われてしまうかもしれない……
そう考えたら
怖くて悲しくて捨ててしまいました………」
「(´・ω・`)」
すみれ
「だけど暫くしてとても後悔しました。
空っぽのお腹に…張る胸…
夫がみちるちゃんの為に集めていたベビー用品……
それを見るだけで虚しくて悔しくて苦しくて…」
「でも貴女はみちるを捨てた。
化け物と言って。
今すみれさんがお話をしてくれたことが本当なら
何故みちるの事を化け物と言ったのですか?」
産みの親ではないけれど、
母としてみちるの側にいるので
感情がどうしても制御できなくなりそうになります。
すみれ
「それは……」