第14章 叱咤
【2時間後】
私は脱力しながら
暗い部屋の窓際で冬の月を見上げています。
冬は空気が綺麗だから、
とても月が綺麗に見えます。
「こんな母親で、
赤ちゃんは私のことどう思っているんだろ。」
自殺をしようとした時、
私はこの子も一緒に殺そうとした...
(きっとお腹の中で悲しくて泣いてるよね...)
「.......」
(星野さんにお礼をきちんと言わなくちゃ...
助けてもらったのに嘘まで吐いてしまったのだから...)
あの時、
星野さんが私の手を握ってくれなかったら
今ごろ...そう考えたら
身震いするほどの悪寒が襲ってきました。
(私はもうこの子のお母さんなんだから...
...馬鹿なこと考えちゃ駄目よね...
悲しくても辛くても...耐えなくちゃ...
ちゃんと育てなくちゃ...悟さんに託された想いを
無駄にしては怒られてしまうわ。)
「うん!そうね!
星野さんに感謝してちゃんとしよう!!
だって私は"特級妊婦"なんだから٩( 'ω' )و」←え?
"パチパチパチッ"
私は部屋中の電気を付けて、
まずは吐いた分の栄養を取り戻す為に
夕ご飯の調理に取りかかりました。