第116章 特級の男、腹貸しの嫁
出産まで1ヶ月を切った。
攫い屋である俺は玉木さんという使用人から
連絡があり、沖縄へと向かっている。
(まあ、平和な護衛ライフを楽しむのも悪くないか...)
俺の名前は、深見裕翔(ふかみゆうと)。
五条悟から腹貸し屋の腹の中にいる
赤子の護衛を頼まれた。
予定では出産後からだったが、
玉木さんから、
"家庭の雰囲気に慣れて欲しい"という希望で
少し早めに来る事になった。
裕翔
「五条家に産まれたら大変だってことよなー」
何処か他人事のような立ち位置で
俺は"予想外の展開"へと身を委ねていく。
(そうだ福岡土産買って行こ。
"先輩"とも仲良くしたいしなー。)