第14章 叱咤
私は男性の車の助手席に乗らされまして、
少しお話をする事になりました。
「.........」
暖房の音がやけに響きます。
?
「...貴女と初めてお逢いしたのは
12月の頭でしたね。
その時の貴女は体調は悪そうでしたが
とても幸せそうに見えました。
この1か月で何があったのです?」
(1か月...いろいろあったなぁ。
妊娠が発覚したり...
2週間悪阻で入院したり...
襲われそうになったり...
人生初めて幽霊を見てしまったり...
悟さんが死んでしまった可能性が出てきたこと...
濃密過ぎて説明が...)
「私...川を見ていただけなんです...
欄干に立ってしまったのはいけなかったですが
本当に川を...」
男性は私の妊娠のことさえ
知らないと思うので...
早く解放される為に嘘をつきます。