第103章 宿儺の娘
お母様が亡くなったのは、
私が16の夏でした。
"ミーンミーンミーーン"
親戚
「暑いと腐るのが早いから早く埋めときな。
赤子は私達から呪術師様にお渡しをしておくから。」
お母様の死因は、
出産による大量の出血でした。
梅
「はい」
親戚は誰もお母様の死を悲しんでいません。
悲しむよりも先に、
今出産した赤ちゃんと引き換えに頂く
お金にしか興味が無いようです。
(お母様が可哀想...)
私は、
変わり果てた母の遺体を夕方までずっと眺めました。
忘れてしまわないように瞳に焼きつけるために...