第95章 余命を知る
お正月三が日の最終日に、
我が家に意外な人物が訪れました。
母
「悟くん!?」
守
「おとーーたん!!!」
父
「悟くんじゃないか。久しぶりだね。」
(ん?悟さん??)
朝食の片付けをしていると、
玄関の方から母の黄色い声と
普段はクールな父の明るい声...
守の嬉しそうな声が聞こえてきました。
"ジャーッ"
←蛇口から水が流れる音
「………」
私は悟さんの来訪を知りながら、
1人台所から出られず蛇口から流れる
水を見つめていると。
玉木
「悟様ですね。
様、お出迎えに行かなくて宜しいのですか?」
私と片付けをしていた玉木さんが、
声をかけてきてくれました。
「……はい。」
だって、
トラウマの原因をつくった人を
再び私に送ってきたなんて
今だに許せないでいるからです。