第74章 ハンター
病室の窓の外を見ながら
一ノ瀬さんの帰りを待つことにしました。
「………」
(私に家族って居たのかな...)
風景を見ても、
なにも思い出せないです。
"コンコンッ"
そんな病室に、
新しい訪問者の方がきました。
玉木
「随分と手間がかかりました。
こちらに入院をされていたのですね。
顔の傷に...若干のアレルギーの跡...
記憶喪失に失語症...随分と厄介な...
悟様が様を血眼でお探しですから、
傷だけを治せる呪術師の元に急ぎ向かいましょう。
傷だけ治せば完璧ですよ。
記憶喪失に失語症…加えて無表情…
こんなに上手くいくとは(^_^)」
知らない人が、
私を馬鹿にしている気がする。
執事さんのような格好をしているけれど...
とても冷酷な人。
"パスッ"
その人が私の手首を掴みました。
「!!」
(んっ!?あっ...頭が...痛い......)
男性に触れられた瞬間前頭葉に
鋭い痛みを感じました。
玉木
「さあ!早くしろ!!!!」
「(´⊙ω⊙`)!!」
"ドクンッ"
そしてその声に胸が痛くなりました。
(怖い...怖い.....)
「…ッ!!」
私は直ぐ側にあったナースコールを手に持ち
玉木
「チッ!」
"ポチッ"
素早くボタンを押しました。
ここはナースステーションからとても
近いので直ぐに駆けつけてくれるはずだから...